春になり、草刈りシーズンを迎えましたが、今年は冬場の起耕作業をさぼっていたので、今年は早くも畑の草刈りをしました。おっさんの草刈機で必要なアイテムは、以前このブログで紹介した、自作のナイロンコード(メタリックコード)です。今回は、草刈機・刈払機用のナイロンコードやメタリックコードを電工用の圧着ペンチを使って自作するおっさん流の方法をご紹介します。
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実際に色々試してみたけれど、自作ナイロンコードが一番だった
ナイロンコード(メタリックコード )は、ホームセンターなどで販売されている差し替えの既製品や繰り出し式と呼ばれる地面を叩くとコードが出てくるタイプがあります。
おっさんはこれまでいろいろと実際に使って試してきました。しかし、どれもおっさんの使用環境では、いまいち納得がいかず、自分で持っている手持ちの材料で、お金をかけずに安く作ることができるので自作のナイロンコードに挑戦してきました。
色々試してみたところ、現在は「金属粉入り」のナイロンコードが切れ味も耐久性も良く、刈った草の断面や仕上がりも申し分ないので気に入っています。
金属粉入りナイロンコードを作るには、50m巻の「メタリックコード2.2mm角型」を購入して、おっさんが電気工事士として使用している電材「リングスリーブE小」をナイロンコードに通してから、中央を潰す作業が必要です。
暇な時間を見つけては、この草刈機、刈払機用のナイロンコードの自作をして、ストックしておき、草刈りシーズンに毎年活用しています。
おっさんが使用している刈払機(草刈機)は、丸山製作所の古い草刈機32CCとこちらも古い田中エンジン刈払機(タナカ)の32CCを使用しています。特に丸山製作所の32CCは、びっくりするほど古いモデルです。
ちなみに、田中エンジン刈払機(タナカ)は「タナカ」の社名がなくなり、現在は、HIKOKIの一部門となっています。
コード取り付け用のカッター(円盤)には4本のナイロンコードをセットして草刈り作業を行います。おっさんの使用環境は雑草や小石なども多い場所での使用方法なので、結構消耗が早いため、圧着ペンチを使って「リングスリーブE小」の中央を潰す作業に手間はかかりますが、自作でナイロンコードを作ると、費用もそれほどかからないので、メリットがあります。
メタリックコードを自作するために用意するものと材料
草刈機、刈払機用のナイロンコードの自作に必要なものはホームセンターやネット通販で全て簡単に手に入ります。
メタリックコード(50m巻)
おっさんが現在使用中のものは「アルミ金属粉入」で2.2mm角のメタリックコードです。最近はチタン入の製品も登場していて、進化しつつあります。
ナイロンコード(メタリックコード)は断面が丸型、四角型、三角型、ツイスト型など色々あります。太さは2.0mm、2.2mm、2.4mm、3.0mm、4.0mmなど選択肢が多くなっていますが、所有しているナイロンコードの太さがどれくらいか、もしくは購入するカッター部分の穴径が何ミリまでセットできるかなどによって選ぶ太さは変わってきます。
注意する点としては、セットした際に、ナイロンコード遊びがあると、草刈り作業をした際にコードが付け根から早々に切れてしまう可能性があります。このため、適正な太さの組み合わせを選ぶことが大事です。
他にも、使用するカッター(円盤)とギアヘッドとの隙間も確認しないと、接触してしまい使えない場合があるので注意が必要です。
リングスリーブE小
「リングスリーブE小」は、長さ10mm・外形5mm・内径4mm=肉厚0.5mm、通称Eリングでホームセンターの電材売り場で購入できます。
圧着ペンチ
リングスリーブを圧着するための圧着ペンチは、電工用のものがおすすめです。(リングスリーブE小を圧着した状態(閉じた)で隙間が2mmあります)その他だと、電工用ロブスターAK-15A、AK-17Aなどをおすすめします。
ニッパーかペンチ
メタリックコードを切るだけなので、ニッパーやペンチがなくても、はさみやカッターでも全く問題ありません。
メジャー
メジャーは、どんなものでもOKです。1度200mmを測ってから、現物の端を合わせてカットすれば綺麗に揃うのであまり気にする必要はありません。
草刈機・刈払機用のナイロンコード(メタリック)の作り方の手順
ナイロンコード・メタリックコードを200mmにカット
エンジンの排気量が小さいとコードが長過ぎる場合もあるので、実際にテスト作業を行い、様子をみてから必要に応じてカットする調整が必要です。
一定の回転数で無理なく作業ができることを優先しておいた方がよいでしょう。
コードが長過ぎて無理して高回転で使用すると過負荷がかかり、クラッチの摩耗を早める結果になるので要注意です。
既成品は留め金具の下の長さが180mm、Eリングは長さ10mmなのでリング下は190mmになります。
長巻メタリックコードは、短くカットすると湾曲して「し」の字のようになってしまいますが、使用中の動作には全く問題はありませんので心配しなくて大丈夫です。
リングスリーブE小(Eリング)で圧着する
電工用圧着ペンチ使用で「小」または「S」の位置にて圧着する場合、メタリックコードが2.2mm角、使用圧着ペンチのすき間が2mmでEリング肉厚0.5mm×2=1mmなので圧着が完成した状態ではメタリックコード内へ1mm食い込んだ状態となります。
メタリックコードをEリングのツバ(フレアー状態)側から差し込み、Eリングの端まで差し込みます。
圧着ペンチ裸端子用(AK-5A)のS、圧着ペンチリングスリーブ用(AK-17A)の小、電工ペンチでは2の位置でEリングの中央に合わせ確実に圧着します。
緩いと抜けてしまう場合もあるので注意が必要です。
おすすめは電工用圧着ペンチで圧着する方法ですが、電工用圧着ペンチが無い場合は、普通のペンチの刃で挟み、1.6mmの電線をペンチ先端でくわえてしっかり握るのも一つの方法です。この場合ペンチの刃の角度は先端にいくほど開いていますので、刃の中央部でくわえると約1mmコード内へ食い込むことになります。このためこの方法は、あくまで自己責任でお願いします。
ナイロンコード自作の材料とコストについて
価格は変動があるのであくまで目安となります
ナイロンコード(メタリックコード)はアルミ粉入りの2.2mm角50m巻=約1,700円
リングスリーブE小はニチフの100個入=約400円
50m巻を200mmでカットすると250本のナイロンコードがとれます。
リングスリーブE小はニチフの100個入は2.5箱必要です。約400円×2.5=約1,000円
従って、2700円÷250=10.8円が、ナイロンコード 1本あたりのコストになります。
差し替え既製品は1本あたり20円位でしょうかね。
草刈機・刈払機用のナイロンコード(メタリックコード)を自作する際の注意点
ナイロンコード(メタリックコード)はアルミ粉入りの2.2mm角50m巻を20cmカットした場合を基本として紹介しています。
差し替え用ナイロンコードの既成品は、留め金具の下の長さが180mmで、Eリングは長さ10mmなので、リング下は190mmとなります。
刈払機の排気量との組み合わせによっては、ナイロンコードを短くすることも必要なので、一気に作業するのではなく、自分の草刈機にフィットする自作コード作りに慣れるまでは、必ず一度試してみてから大量生産するようにしてください。
せっかくの材料が無駄になってしまう可能性があります!
圧着結果は1本1本確認しながら進めることが安全確保の上で、とても重要なことです。
自作のナイロンコードを装着して作業を行うかどうかは、草刈り作業現場の状況と作業効率、自作コードの消耗、クラッチの損傷などを留意の上で自己責任で行なってください。
圧着ペンチなどを使ってコードを自作する作業は、手間がかかり、労力のわりには大した金額の節約にはなりませんが、なにより自作できる楽しみが一番でしょうか。
自作ナイロンコードを使用する際の確認事項
今回は、おっさん流のやり方を紹介しましたが、あくまで自己責任で必ず安全確保を行い作業をお願いします。
草刈りの作業時は、ゴーグルやヘルメットなどの防具(プロテクター)を必ず着用すること。
作業時は、メタリックコードが草を切る位置を左・右・前方までしっかり把握して、小石等の飛散方向に注意して作業をすること。
作業する場所によっては、段ボール、ベニヤ板、ブルーシート、ネットなどを利用して飛散防止対策をとることも必要です。
ちなみに「おっさんは」過去に駐車場で小石が飛んで車の窓ガラスを割り3.5万の損害に。気をつけて作業をしましょう!
興味のある方は、ホームセンターで材料が揃うので、自作差し替えメタリックコード作りにチャレンジしてみてください!
今回は、草刈機・刈払機用のナイロンコード(メタリック)を圧着ペンチで自作する方法をご紹介しました!