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大きくなって上にのびてしまった柿の木の手入れ

大きくなった柿の木の話

大きくなった柿の木の話
今回は切るに切れなくなった柿の木の話です。

大きくなった柿の木
写真【8年前の柿の木の状態】

大きくなった柿の木剪定後
写真【現在の柿の木の状態】

昔からある根本が直径60cm以上の柿の木、手入れをしながらもどんどん大きくなり、以前は電線の上13m以上の高さまで上にのびてしまいました。

最盛期は1000個以上の柿の実がつきましたが、一気に切ると枯れるだろうと、徐々に手を加えて現在はやっと7m程度の高さの状態まで丈詰めできました。

食べて美味しい柿であれば、出荷したり、食べ切れなくても誰かに食べてもらえばいいのですが、この柿の木、残念ながら「渋柿」です。種類は不明ですが、大きいものだと10cm位の実にもなります。

特徴としては、完全な渋柿ではなく、中央部には赤紫の斑点ができます。

昔は干し柿にしたりもしていたようですが、現在は温暖化で収穫期の気温が下がらず、剥いて干してもカビが生えてしまうので残念ながら、ほしがきにすることはできません。

かといって、そのまま大量に実った渋柿を放置していると、渋柿爆弾がボンボン降ってくることになります。

車のボンネットにボタっ!庭を歩いているだけで頭にボタっ!地面に落ちたのを踏んでツルっ!

特に渋柿は、車の上に落ちたり、落ちた際にはねた果汁が塗装について、そのままにしておくと、汚れが落ちにくくなり、最悪塗装がハゲる可能性もあります。

鳥のフンよりも落ちにくいので、非常に厄介な存在です。

あちこち落ちれば異臭も発生し、秋になると家族から激しい文句が出ます。

生ごみで処分するのですが・・・1個1個枝から柿をもいで、ゴミ袋に40個入れてもその数としたら、大変なことになるのです。

しかも柿を取るとしても、7m以上の木なので、2段梯子で木に登って高枝切バサミで上向きで、集中しながら食べない柿と格闘しなければなりません。

梅の収穫も同じことですが、上を向いた状態で高枝切り鋏や、柿取り棒の先端に枝を挟む長時間の作業は想像以上にしんどいものです。体調によっては首が痛んで気持ちが悪くなることもあります。

そんな中、何年かに1度は、通りがかりの人が、デザインや作品などに使いたいと、紅葉した「柿の葉を頂けませんか?」なんてやってきたり、他にも染色の専門職の人が、柿渋を使いたいとやってくることがあります。こんな時は、このままでは腐ってしまうだけなので葉でも実でも好きなだけ持って行ってくださいと渡しています。もちろんゴミ同然なので無料です。

頭を悩ます大量の渋柿、同じ悩みを持っている方ならわかっていただけるでしょうか?

現在は、徐々に手入れをして上の方の切り詰めができたので、実の数も減ってきて、大量の柿爆弾の心配もなくなりました。