修理作業の記録

丸山製作所製の古い刈払機(草刈機)MB320の修理記録

丸山製作所・ハスクバーナー 丸山製作所製の古い刈払機(草刈機)MB320の修理記録

今回は、丸山製作所製の古い刈払機MB320の修理記録をご紹介します。ハスクバーナ刈払機132Rを使用した過去の修理、プラグ部分の交換、BIG−Mのメンテナンス用パーツを使った修理など、30年以上愛用している古い刈払機を再び動かす奮闘記です。

おっさんが20年以上草刈りで愛用していた刈払機は(株)丸山製作所製のMB320という製品です。ググっても検索にも型番すら出てこないほどの骨董品です(笑)この丸山製作所の刈払機を、これまで20年以上使用してきましたが、ある日突然、ついに始動できなくなってしまいました。残念ですが、年数を考えると今まで問題なく使えていたことがすごいことだったと改めて感じます。

他にも草刈機があるため、丸山製作所製のMB320は年間にして40時間位の使用ですが、今まで何とか自分でメンテナンスや修理を行いながら、大事に使ってきました。

最新の刈払機は、どんどん発売されていますが、懐かしいものも、大事に使うと愛着が湧き、なかなか処分する気持ちにはなれません。

丸山製作所製刈払機MB320のメンテナンスや修理履歴

今回ご紹介する方法は、ハスクバーナのジャンク品を使用していますが、おっさん流で自己責任のもと行なった修理となりますのであしからず。

丸山製作所刈払機×ジャンク品のハスクバーナ刈払機を使った修理

丸山製作所製刈払機MB320を購入してから7年目位のこと、突然火花が飛ばず、イグニッションコイルを自分で交換しようと購入した農機具屋を訪ねたところ、店主に、「焼き付いたやつを部品取り用に5000円でどう?」とすすめられたのが、エンジンが焼付いてジャンク品となっていた【Husqvarna 132R(ハスクバーナ刈払機132R)】でした。
丸山製作所・ハスクバーナ 丸山製作所製の古い刈払機(草刈機)MB320の修理記録 丸山製作所
このハスクバーナ刈払機132Rは、稼働時間が少なく、竿(エンジンから前方のカッター取り付け部まで)は無くてエンジン側部分だけの物ですが、他の部品も同様に使えるといわれてその場で購入した記憶が残っています。

ハスクバーナ刈払機132Rのジャンク部品利用

丸山製作所・ハスクバーナ 丸山製作所製の古い刈払機(草刈機)MB320の修理記録
外観は色が違う(丸山製作所=赤黒、ハスクバーナ=橙灰)だけで、形状は全く同じです。30年位前、丸山製作所のMB320販売開始時期からすると、おそらく仕様を少し変え、ロゴと型番だけ違うOEMで、丸山製作所が委託生産をしていたのではないでしょうか?互換可能(個人的見解)な部品はその後、クラッチ、キャブレター(walbro)、燃料フィルター、リコイルと自分で交換修理やメンテナンスをしながら、長年草刈機を使い続けていました。

まあ、余分な苦労せず、新型を購入すりゃ済むことなのですが。

動かなくなった刈払機の丸山製の部品は、エンジン部、竿部一式、クラッチハウジング、エンジントップカバーを、ハスクバーナ部品はキャブレター(walbro)、リコイル、クラッチ、燃料タンクを利用して稼働していましたが、今回また修理を行います。

丸山刈払機MB320の故障の原因と対策(部品の調達と修理)

前年に、プライマリポンプと燃料ホース、フィルターを交換して快調に動作していたのですが、急に動かなくなったので、一応チェックをしてみると、エンジンの圧縮は十分あり、キャブレターにガソリンも通っているので、この時点で怪しいのは点火系統かと思われます。

イグニッションコードの外被の亀裂

丸山製作所製の古い刈払機(草刈機)MB320の修理記録 亀裂の入ったキャップ
そこで、プラグを外そうとプラグキャップを引っ張ると、イグニッションコードの外被部分、キャップの直前のところに亀裂が入っていました。
キャップを戻して押さえながらスタータを引くと時折り爆発はしてるようです。おそらく原因はこれでしょう。

分解中にプラグキャップ内のスプリングが折れる

刈払機内部を分解してみるとプラグコード全体が硬化して、外被がカチカチになっていて、曲げたらポッキン!と折れてしまったので、バイクの部品屋でφ6のプラグコードを代用品として買ってきて、交換作業を行うことにしました。

今度はスプリングが破損

プラグコード 丸山製作所製の古い刈払機(草刈機)MB320の修理記録
プラグコードを調達し、作業を再開し、プラグキャップ内のスプリングを抜こうとしたときに、なんと、今度は、スプリング部分がポキン!と折れてしまいました。
外被だけでなく全体が高温で焼きが入っていて、劣化してたのかなあと思いますが、いけると思っていたのでとても残念でした。
ネットでプラグキャップを探しても単体では同様の角度のものは見当たらず、使える部品はないかと探していたら・・・見つけることができました!

(株)丸山製作所の現行機種(量販型?)BIG-Mの部品が互換可能なのか?

折れたスプリング 丸山製作所製の古い刈払機(草刈機)MB320の修理記録
色々探し回ったところ、ネットで購入可能な(株)丸山製作所の現行の量販型?機種BIG−Mのメンテナンス用パーツが目に入りました。商品名「コード組み立て」というのが似たような感じでプラグキャップの角度も合いそうなのです。

長さの表示はないものの、画像見るとキャップとの比較で現物とほぼ同じ様子でした。

丸山製作所の刈払機MB320は、30年前の業務用の仕様の製品で情報がなく、詳細は不明なものの、他の部品も互換ができるもしれない!と睨みました。

なぜなら、量販品は、設計上で部品の耐用稼働時間があり業務用とは一定の差があるはずです。販売系列を考えれば、ネットで純正部品が入手可能なら量販品の交換部品需要も想定できます。

プロの機械屋さんはこの辺の情報はお持ちでしょうが、おっさんはあくまで現物合わせです。もちろん、製品仕様が違うので全く同じはずはありませんが、おっさん的には、古〜い機械を稼働させることが目的の一つでもあるので、ときに失敗も多々ありますが、当然の事ながらここは全て自己責任で細心の注意を払って修理を行なっています。

BIG−Mのメンテナンス用パーツ「コード組み立て」を使った修理

イグニッションコイルの火花は出ているようで、早速「コード組み立て」を調達し、組み付け作業を行いました。

この時点でイグニッションコイルの穴へコードを差し込むと径が僅かに細いような気もしますが、様子を見て耐熱充填剤でも考えることにしておきます。

プラグコードとイグニッションコイルの接続は、コードに小さいゴムキャップを通しておき、コイルの穴へ差し込んで、回転させながらしっかりとネジリ込んでおきます。

これで再度組み立て直そうとしたのですが、ついでに、キャブレターも見ておこうとおっさんの気まぐれで予定を変更し、分解してみました。

キャブレター(Walbro)WYK型の分解清掃

WYKキャブ 丸山製作所製の古い刈払機(草刈機)MB320の修理記録
キャブレターは、Walbro製のロータリ・バルブ仕様のWYK型でダイヤフラム式です。

本体からキャブレターを外してしまえば、構造は単純なので、慎重に作業すれば難しくはありません。
ダイヤフラム式のキャブレターは、エンジンの傾きに関係なく油面を一定に保つので、どの方向でも使用可能です。しかし、その反面個々の部品が細かく、ダイヤフラムなど樹脂製の消耗品で構成されているため、掃除だけでは問題が改善されない場合もあるので、部品の劣化がないかをよく確認しておきます。

メンテナンス用のキャブレターパーツは、おっさん流でいうと正規品でなく安価な互換品でも十分役に立っているので、汎用品はスペアを用意していれば安心です。
ネット通販では送料を考えると1個、2個でも変わりませんし、もちろん自分でDIYを深め、楽しみ実用に役立つと考えているからです。

キャブレターmp分解清掃作業と部品の点検

WYKキャブ 丸山製作所製の古い刈払機(草刈機)MB320の修理記録
部品構成は、キャブレター(Walbro)WYK型の互換パーツ購入時に添付されていたので安心です。

上部の本体とロータリーバルブ部分は、調整箇所などもなく、よほどのことがない限り分解の必要はありません。

キャブレター下部のプライマリーポンプを押さえている板の4隅のボルトを外すと、本体から下のポンプガスケット、ダイヤフラムポンプ、ニードルバルブ、メタリングレバー、メタリングレバーピン、スプリング、ダイヤフラムメタリング、エアパージボディーアッセンブリ、チェックバルブ、プライマリーポンプと結構簡単に分解ができます。
ニードルバルブ部分を分解する際は、小さいスプリングをなくさないように注意が必要です。おっさんは、注意していたもののうっかり床に落して地べたをはって探しました(笑)

今回は、ダイヤフラムポンプ、メタリングダイヤフラム、パッキン、チェックバルブ等の樹脂系の部品に劣化は認められませんでした。

丸山製作所製の古い刈払機(草刈機)MB320の修理完了

最後にキャブクリーナーでダイキャスト製ボディーのガソリン通路を十分吹いて洗浄してから、エアガンで吹いて(小部品は細心の注意で)組み立てすれば終了で、最後にいつもの、ワクワク、ドキドキ、楽しみなDIY試運転です。

今回は、キャブレターカバーを外した状態で、プライマリーポンプを数回押して、キャブクリーナーを一回キャブレターへ直接吹いてから、スターターをサッと引くと、
ぶるっ、ブルっ、ブルーン!!!キャブクリーナー特有の甘ったるい匂いがしてきました!

おっさん流で無事復活です。もうしばらくレトロな丸山製作所製刈払機MB320位に活躍してもらえそうです。
今回は、丸山製作所製刈払機MB320の修理とメンテナンスの記録をご紹介しました。

(株)丸山製作所は健在

余談ですが、テレビの経済ニュースによると、現在アメリカで、バブル時代の日本の中古車がちょっとブームになって活況だそうです。多くは角型のデザインで内装も豪華なトヨタのクラウン、日産のスカイラインや、箱型のキャラバンやハイエースで、軽トラックも人気で輸入して整備し100万円前後でネット販売しているそうです。世代が交代するとレトロが新鮮味として見い出されるのでしょうか。おっさんはこういったニュースに愛着を感じます。

時は平成31年。刈払機業界の淘汰(合併・吸収)も進んでいます。そんな中、丸山ブランドは製品の世代交代は進みましたが、独立健在しているのです!

丸山製作所公式ページ